
長い間、見たくてしょうがなくて、レンタル店を探しても見つからず、これだけDVDの発売がされている中で、どうしてこうの作品がDVD化されないのか、不思議でならない。
結局、オークションでレンタル落ちを見つけ、購入してやって見れました。何年ぶりだろう。いや何十年ぶりかもしれない。この映画に思い入れがあるのも当時、ジェーン・フォンダが好きだったからかもしれない。
1977年製作、翌年日本で公開されたアメリカ映画「ジュリア」。監督は巨匠フレッド・ジンネマン。主演ジェーン・フォンダ、共演にヴァネッサ・レッドグレーブ、ジェイソン・ロバーツという豪華な組み合わせ。原作はリリアン・ヘルマンの自伝的散文「ペンティメント」。
ジェーン・フォンダ演じる「リリアン」とヴァネッサ・レッドグレーブ演じる「ジュリア」、そしてリリアンと深い関係にあったハードボイルド小説の巨匠「ダシール・ハメット」にジェイソン・ロバーツと言う組み合わせ。
監督とこの三人の組み合わせでもわくわくさせられるが、映画自体は静かにそして緊張感に包まれた名作となった。
内容はリリアンの回想という形で進んでいく。青春時代を共に過ごしたリリアンとジュリアは共に欠かせない友人となっていた。ジュリアが強い女、リリアンが慎重な女的な描き方をしている。
二人はやがてジュリアの大学進学、リリアンの就職という形で別れ別れになるが、親交は続く、リリアンはやがてダシール・ハメットと出会い、彼の勧めで劇作家への道を進む。そして時代は戦争へと続く暗黒の時代が次第に迫っていた。
ナチの台頭だった。その嵐にもまれていくジュリア。やがて大けがをし、片足を失うことになる。それでも強く生き、弱音をはかないその姿に女の力強さを感じる。
物語は静かに、進んでいくが、後半一気に緊張感が走る。ジュリアに頼まれ、活動資金を運ぶことになったリリアンはベルリンへと入っていく。この辺の緊張感は見ているほうも感じてしまう。そしてようやくジュリアに会うことが出来たのだが・・・
1977年度アカデミー賞作品賞ノミネート
1977年度アカデミー賞主演女優賞ノミネート ジェーン・フォンダ
1977年度アカデミー賞助演女優賞受賞 ヴァネッサ・レッドグレーブ
1977年度アカデミー賞主演男優賞受賞 ジェイソン・ロバーツ